複数の動作指令を調整し、農場の運搬を支えるロボット

複数の動作プログラムから同時に出る指令を調整するロボット制御技術ACTと、用途に合わせた移動ロボットの開発。農業向けには人追従・遠隔操作・教示ルートでの自律移動に対応する搬送ロボットを提供する。

REACT株式会社 宇都宮大学発 / 栃木県 宇都宮市 / 2014年設立
研究発の技術 ロボティクス 移動ロボット 農業ロボット AMR アクチュエータ制御 人追従
実用化の段階
研究実証販売
農林水産省カタログで農作業支援ロボットがオープン価格の製品として掲載され、2025年には山梨県果樹試験場が同社の四輪駆動移動ロボットを購入している。
3製品
6提携・顧客
4特許
3出資者

しくみ

解こうとしている課題

農業の担い手不足や高齢化に伴う運搬・農作業の負担を軽減する。旧事業では、輸送や包装時にイチゴが傷む課題にも取り組んだ。

どう動くか

会社の説明では、複数のプログラムが非同期にモーターへ出す指令をACT(Actuator Control Tuner)が調整し、並列・協調動作を実現する。動作プログラムやハードウェアを用途に応じて組み替える設計で、農業用ロボットでは人追従、リモコン操作、ルート教示による自律移動を使い分ける。農業用機体は100kg可搬や傾斜地走行に対応する仕様が公表されている。

できるようになること

農作業支援ロボットの活用により、果樹園での重量物運搬や薬液散布などの負担軽減と作業効率向上を目指す。千葉県のナシ栽培実証では、ロボット作業車導入による労働強度20%・労働時間10%削減を目標に設定。

技術の出自:宇都宮大学 工学部・機械分野の計測・ロボット工学研究室。農業分野では、宇都宮大学ロボティクス・工農技術研究所の農業ロボット研究や「Project iChiGo」に関連する。 出典1 出典2 出典3

使われる場面

  • 果樹園・農場での収穫物、資材、機材の搬送
  • 人追従を使った農作業支援
  • 薬液散布などの農作業モジュール搭載
  • 工場・倉庫での台車搬送(開発中モデル)
  • イチゴの非接触収穫・包装・輸送(旧事業)

優位性の主張

会社の主張
会社は、ACTが複数の動作プログラムからの出力を調整し、プログラムを並列・協調動作させることで柔軟なロボットシステムを実現すると説明している。 出典
第三者の評価
農林水産省の製品カタログでは、屋外向け機体は人追従・リモコン操作・ルート教示自律移動に対応し、100kg可搬・20度登坂の仕様として紹介されている。 出典
第三者の評価
第7回ロボット大賞の審査資料は、イチゴ収穫ロボットについて、人の視覚に基づく色座標でイチゴの状態を判断し、果実に触れず収穫する点を評価している。

製品・サービス

販売中
屋外向け農作業支援ロボット「陽牛(Hinogi)」

人追従・リモコン操作・教示ルートでの自律移動が可能な四輪駆動の農作業支援台車。100kg可搬で、果樹園などの運搬作業を支援する。 出典

果樹園、農業法人、生産者、農業試験研究機関
研究段階
TS25モデル(AMR移動ロボット)

工場・倉庫などで台車を自動で捕捉し、搬送後にリリースする50kgペイロードの移動ロボット。公式サイトでは開発中。 出典

工場、倉庫などの作業エリアを持つ事業者
提供終了
大果イチゴ用非接触型個別容器「フレシェル®」

イチゴの果柄を固定して可食部を容器に触れさせず、輸送時や包装時の傷みを抑える個別容器。REACTの前身会社が取り扱っていた。 出典

イチゴ生産者、青果物の小売・流通事業者

これまでの歩み 新しい順

2025-06
共同開発
山梨大学:シャインマスカット栽培の高効率化事業で、REACTの四輪駆動移動ロボットを基に研究開発。 出典
2025-06
顧客
山梨県果樹試験場:共同研究に用いる四輪駆動移動ロボットをREACTから購入。 出典
2022-09
海外
旧アイ・イート株式会社としての青果物輸出、フレシェル取扱い等を2022年9月末で終了。 出典
2022-05
資金調達
ACSLとの資本業務提携・第三者割当増資。金額は非公表。株式会社ACSL 出典
2022-05
資本提携
株式会社ACSL:2022年に資本業務提携。地上走行ロボット技術と自律制御技術を組み合わせた製品開発を目指す。 出典
2021-09
実証
有限会社ヤマニ果樹農園:千葉県のナシ栽培スマート農業実証で、ロボット作業車を収穫・運搬などに使用。 出典
2016-10
受賞
ロボット大賞運営委員会「第7回ロボット大賞 文部科学大臣賞(モジュール分散協働型収穫支援ロボットシステム)」
2016
海外出展
アラブ首長国連邦:旧アイ・イート株式会社がフレシェルを使った日本産大粒いちごの海外展開を進め、2016年度にドバイの食品展示会に出展したと報道されている。海外輸出関連事業は2022年9月末で終了したと会社が告知。 出典

提携先・顧客

資本提携
株式会社ACSL 2022年に資本業務提携。地上走行ロボット技術と自律制御技術を組み合わせた製品開発を目指す。 出典
共同開発
宇都宮大学 農業ロボット研究や展示・実証に共同参加。大学の研究成果を基盤に事業化を進める。 出典
実証
有限会社ヤマニ果樹農園 千葉県のナシ栽培スマート農業実証で、ロボット作業車を収穫・運搬などに使用。 出典
共同開発
山梨大学 シャインマスカット栽培の高効率化事業で、REACTの四輪駆動移動ロボットを基に研究開発。 出典
顧客
山梨県果樹試験場 共同研究に用いる四輪駆動移動ロボットをREACTから購入。 出典
実証
千葉県農林総合研究センター ナシ栽培のスマート農業技術実証で、REACTの作業車を含む技術体系を検証。 出典

特許

4 件 出典
REACT・アイ・イート名義を検索し、関連技術の宇都宮大学名義特許もGoogle Patentsで確認した範囲の件数。会社名義の特許は確認できなかった。
主な分野果物・イチゴの容器と使用方法、植物の保持部材、画像処理による植物対象部分の位置特定と作業ロボット
海外出願True
特許第5733863号「果物類の容器及びその容器の使用方法」 国立大学法人宇都宮大学 / 登録(Google Patents表示はActive) 出典
WO2014076937A1「Fruit container and method for using the same」 国立大学法人宇都宮大学 / PCT出願公開。対応する日本特許は登録。 出典
特許第4961555号「植物の対象部分の位置特定方法とその方法による対象部分の位置特定装置及びその装置を用いた作業用ロボット」 国立大学法人宇都宮大学 / 登録(Google Patents表示はActive) 出典
特許第5279009号「植物の保持部材」 国立大学法人宇都宮大学 / 登録後、Google Patents表示は年金不納により失効 出典

会社の規模

従業員5名(2023-04時点)
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトreact-robot.com

大学との関係

大学の認定
宇都宮大学 宇都宮大学の大学発ベンチャー一覧に、旧社名アイ・イート株式会社として設立されたREACT株式会社が認定ベンチャーとして掲載されている。 出典
大学の施設
宇都宮大学 会社所在地は宇都宮大学ロボティクス・工農技術研究所内。旧会社情報では同研究所2階と記載。 出典
ライセンス
宇都宮大学 大学監査資料に、前身の合同会社工農技術研究所(現アイ・イート株式会社)との間で、フレシェルの販売に伴う特許収入・技術移転等の取扱契約を締結した旨の記載がある。 出典
共同研究
宇都宮大学 いちご収穫ロボットの共同開発や、大学と同社が開発した自律移動搬送ロボットの実証に関する大学発表がある。 出典

出資者(公開情報で確認できた3社)

株式会社ACSL株式会社グローカリンク*アオキシンテック株式会社
事業会社(CVCを含む) 3

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:16件
法人番号:7060003001900
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