赤外線レーザーの反射から風を立体計測し、風況を予測する

赤外線レーザーの散乱光を解析し、風速・風向を三次元で測る小型ドップラー・ライダーと、観測値を取り込んだ風況予測技術。

メトロウェザー株式会社 京都大学発 / 京都府 宇治市 / 2015年設立
研究発の技術 ドップラー・ライダー コヒーレント・ライダー リモートセンシング 信号処理 風況観測 気象予測
実用化の段階
研究実証販売
会社はライダーを開発・製作・販売し、国内外の導入実績とデータ提供を掲載している一方、物体検知は実証実験中で、量産化に向けた精度検証も進めている。
3製品
8提携・顧客
3特許
23出資者

しくみ

解こうとしている課題

地上の気象観測だけでは把握しにくい、ドローン飛行高度や海上・都市上空の風の乱れをリアルタイムに測り、運航・離着陸の安全や風況予測に役立てる。

どう動くか

装置から赤外線レーザーを大気中へ照射し、微粒子(エアロゾル)から戻る光のドップラー周波数変化を解析して風速・風向を算出する。複数方向をスキャンして三次元の風況を把握し、その観測データを高解像度の気象シミュレーションに取り込んで予測する。会社は京都大学の大型レーダー研究で培われた信号処理により、低出力・低価格の部品を使いながら装置を小型化できたと説明している。観測距離・分解能は大気条件や設定に依存する。

できるようになること

会社は、立体的な風況観測・予測をドローンやエアモビリティの運航支援、洋上風力の風況調査、航空安全、防災に活用する構想を示している。都市部では観測網のデータを用いて突風や豪雨につながる上昇気流の把握を目指す。

技術の出自:京都大学の大型レーダー研究を基盤とするリモートセンシング・信号処理分野。会社は京都大学発ベンチャーと説明。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • ドローン・エアモビリティの飛行経路や離着陸時の風況観測・予測
  • 航空機の離着陸時の風シア・乱気流の検知
  • 洋上風力発電の事業計画向け風況調査
  • 港湾・船舶の安全運航支援
  • 都市上空の突風・豪雨につながる気象状況の観測
  • 鉄道線路内の支障物検知
  • 低高度を飛行するドローン等の物体検知

優位性の主張

会社の主張
会社は、最大約15km先まで風況を測定でき、同業他社製品の10分の1以下の体積に小型化したと説明している。距離や性能は観測条件・モードによる。 出典
会社の主張
会社は、従来の大型・高価格な装置に比べ、小型で低価格なため多地点展開しやすいと説明している。価格の具体額や比較条件は公開ページで確認できなかった。 出典
第三者の評価
JR東日本は採択プログラムで、同社の小型・高性能ライダーを雨天時にも計測可能な支障物検知に用い、遠方の線路内支障物の検知を目指すと紹介した。 出典

製品・サービス

販売中
Wind Guardian(WG-100TMを含むドップラー・ライダー)

赤外線レーザーで大気中の微粒子を測り、風況を三次元で観測する装置。物体検知にも技術を応用。 出典

航空・ドローン運航事業者、空港、港湾、エネルギー事業者、研究機関、自治体など
販売中
Wind Foresight(Multi-Scale Wind Forecast System)

ライダー観測を初期値に用いる、数分先から数日先までの風況予測システム。公式サイトは2022年6月のα版サービス開始を記載。 出典

ドローン・エアモビリティ運航事業者、航空・港湾、エネルギー事業者、自治体など
実証
ドップラー・ライダーによる物体検知

ライダー信号を用いてドローン等の物体を検知する技術。公式製品ページでは実証実験中と記載。 出典

空港、港湾、防衛・重要インフラ事業者など

これまでの歩み 新しい順

2026-09
資金調達
シリーズB(1stクローズ)。15億円。インキュベイトファンド株式会社、三菱重工業株式会社 出典
2025-09
提携
公益社団法人日本セーリング連盟 和歌山セーリングセンター:2025年の国内セーリング大会でリアルタイム風況観測データを配信。 出典
2025-07
資金調達
プレシリーズB。8.5億円。株式会社ヤンマーベンチャーズ、株式会社MOL PLUS、鐘通株式会社、古河電気工業株式会社、東京計器株式会社 出典
2025-03
共同開発
株式会社JTOWER:通信鉄塔を利用したライダーの精度検証センターを開設し、装置の評価・検証を実施。 出典
2025-02
資本提携
古河電気工業株式会社:資本業務提携に合意。ライダーの国産化と量産化に向けて協業。 出典
2024-10
海外提携
米国:NEDOの事業紹介で、テキサス州での海外実証を予定し、北米の企業・大学に試作機を設置・運用してもらい、フィードバックを得る計画を記載。 出典
2024-10
融資
株式会社東京スター銀行 出典
2024-03
助成
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「ディープテック・スタートアップ支援事業 PCAフェーズ「小型低価格ドップラーライダーと量産に向けた精度検証手法の開発」」 出典
残りの15件を表示
2024-03
実証
株式会社商船三井:船上での風況観測実証を実施。会社は船舶搭載で世界初の成功と発表。 出典
2023-10
資金調達
シリーズAエクステンション。1.5億円。池田泉州キャピタル株式会社、岡三キャピタルパートナーズ株式会社、りそなキャピタル株式会社、株式会社京信ソーシャルキャピタル 出典
2023-10
受賞
CEATEC「CEATEC AWARD 2023 スタートアップ部門グランプリ」 出典
2023-10
受賞
EY Japan「EY Entrepreneur Of The Year 2023 Japan 関西地区大会 Challenging Spirit部門大賞」 出典
2023-09
規制・認証
気象業務法に基づく気象予報業務許可(許可第236号)(取得済み) 出典
2023-08
資金調達
シリーズAエクステンション。3.6億円。株式会社NTTファイナンス、DRONE FUND、株式会社MOL PLUS 出典
2022-08
海外拠点
米国:米国子会社 Metro Weather America Inc. を設立し、会社概要に米国拠点を掲載。 出典
2022-06
受賞
Red Dot「Red Dot Design Award プロダクトデザイン部門」 出典
2022-04
資金調達
シリーズA。7億円。リアルテックファンド、DRONE FUND、株式会社日本政策金融公庫、JGC MIRAI Innovation Fund、KURONEKO Innovation Fund、株式会社MOL PLUS 出典
2021-11
実証
東日本旅客鉄道株式会社:JR東日本スタートアッププログラムで、在来線の支障物検知を目指す提案が採択された。 出典
2021-03
海外
米国:NASA SBIRプログラムのPhase I(都市の気象センシングインフラ)に採択。 出典
2021-01
共同開発
国立航空宇宙局(NASA):会社発表で、2021年からNASAの研究開発プロジェクトに参画と説明。 出典
2019-04
受賞
株式会社三菱東京UFJ銀行「第6回 Rise Up Festa ロボット先端技術部門 最優秀賞」 出典
2018-11
資金
シリーズA。2.2億円。DRONE FUND、リアルテックファンド、NEDO 出典
2016-01
資金調達
金額は非公表。Draper Nexus 出典

提携先・顧客

共同開発
株式会社JTOWER 通信鉄塔を利用したライダーの精度検証センターを開設し、装置の評価・検証を実施。 出典
資本提携
古河電気工業株式会社 資本業務提携に合意。ライダーの国産化と量産化に向けて協業。 出典
実証
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本スタートアッププログラムで、在来線の支障物検知を目指す提案が採択された。 出典
実証
株式会社商船三井 船上での風況観測実証を実施。会社は船舶搭載で世界初の成功と発表。 出典
提携
公益社団法人日本セーリング連盟 和歌山セーリングセンター 2025年の国内セーリング大会でリアルタイム風況観測データを配信。 出典
顧客
大阪市・アジア太平洋トレードセンター株式会社 大阪市ATCで風況観測データの二次元・三次元配信モデルを掲載。 出典
共同開発
国立航空宇宙局(NASA) 会社発表で、2021年からNASAの研究開発プロジェクトに参画と説明。 出典
共同開発
防衛省 JTOWER発表で、防衛省等の研究開発プロジェクトへの参加を紹介。 出典

特許

3 件 出典
Google Patentsで日本語社名・英語社名を検索し、関連性を確認できた公報3件。調査範囲内の件数で網羅件数ではない。
主な分野風力発電量予測、ドローン飛行経路・無人航空機制御、風況関連情報処理
海外出願True
JP7008969B2 — 風力発電量予測システム、風力発電量予測プログラム及び風力発電量予測方法 メトロウェザー株式会社 / 登録 出典
JP7215706B2 — 飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法 メトロウェザー株式会社 / 登録 出典
JP2023183922A — 情報処理装置及び情報処理方法 メトロウェザー株式会社 / 日本出願は放棄と表示。対応する米国出願は審査中、WO出願は終了と表示。 出典

会社の規模

従業員49名(2025-08-31時点) 出典
資本金1億円(2026-10時点) 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトmetroweather.jp
決算期売上高純利益純資産総資産
2023-09-30——4.99億円9.37億円 出典
2022-04-30——4.89億円8.23億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

大学との関係
京都大学 京都大学のレーダー研究で培われた技術を起点とする京都大学発ベンチャーとして紹介されている。大学認定称号、施設入居、ライセンス、共同研究、大学系列機関の出資は今回確認した公開情報では確認できず。 出典

出資者(公開情報で確認できた23社)

事業会社(CVCを含む) 9独立系VC 6銀行・金融機関系 7公的機関・財団 1

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:28件
法人番号:4130001055266
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