圧力をかけて負極にリチウムを導入し、高容量電池を目指す

シリコン負極などに圧力下で電気化学的にリチウムを事前導入する加圧電解プレドープ技術と、高容量有機正極を用いる二次電池技術。

ORLIB株式会社 東京大学発 / 東京都 文京区 / 2020年設立
研究発の技術 二次電池 リチウムイオン電池 加圧電解プレドープ シリコン負極 有機正極 多電子反応
実用化の段階
研究実証販売
NEDO事業で試作電池をドローンに搭載し飛行時間延長を実証し、連続プレドープ装置も試作段階と公表されている。
3製品
6提携・顧客
6特許
2出資者

しくみ

解こうとしている課題

従来のリチウムイオン電池はエネルギー密度の向上余地が限られ、シリコン負極は初期容量損失や充放電時の膨張・劣化、有機正極は高容量と長寿命の両立が課題。

どう動くか

電極に電解液を接触させ、圧力をかけながら電圧・電流を制御してリチウムイオンを事前に導入する。シリコン負極の初回充放電で生じる容量損失や、充放電による劣化を抑える狙いがある。会社は加圧で電解液を電極内に浸透させ、プレドープ量を電気化学的に制御できると説明する。有機正極は多電子反応を利用し、理論容量の高い電池を目指す。

できるようになること

実用化すれば、ドローンなどの飛行時間・輸送能力の向上や、電池の軽量化につながる可能性がある。有機正極やLFPとシリコン負極の組み合わせは、レアメタル依存の低減も目指す。会社と共同研究先は、電池の高エネルギー密度化と資源課題への対応を掲げている。

技術の出自:東京大学 理学系研究科の電池材料・電気化学研究。JST大学発新産業創出プログラム(START)の「Si負極と有機正極からなる軽量高エネルギー二次電池の開発」成果を基に設立。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • ドローン・インフラ検査
  • 大型無人航空機・HAPS
  • モビリティ・EV
  • 蓄電池・バックアップ電源
  • 高エネルギー密度二次電池の電極製造

優位性の主張

会社の主張
会社は、圧力と電気化学制御を組み合わせることで、プレドープ量を制御し、シリコン負極などへのリチウム導入を進める方式だと説明している。 出典
会社の主張
NEDO NEPの成果発表で、加圧電解プレドープしたシリコン負極の電池を搭載した小型ドローンについて、従来比1.7倍の飛行時間を実証したと会社が発表した。 出典
第三者の評価
共同開発したCSCNT添加シリコン負極電池は、同重量の従来電池に対して、資料記載の測定条件でセルエネルギー密度280 Wh/kg(従来品158 Wh/kg)となり、マイクロドローンの飛行時間が60%向上したとGSIクレオスとORLIBが公表した。 出典
大学の発表
東京大学は、圧力下の電気化学的プレドープでシリコン系活物質の高容量化を実現し、充放電を繰り返しても容量が低下しにくい二次電池の開発に成功したと報告している。 出典

製品・サービス

試験導入
インフラ検査ドローン用高エネルギー電池

加圧電解プレドープしたシリコン負極を用いた試作電池。搭載ドローンの飛行時間延長を実証。 出典

ドローンメーカー、インフラ検査事業者
実証
連続プレドープ装置

電極を搬送しながら温度・圧力・電圧を制御してプレドープする試作装置。 出典

電池メーカー、電極材料・製造事業者
研究段階
有機正極二次電池

多電子反応する有機正極活物質を用い、高エネルギー密度を目指す電池。 出典

電池メーカー、長時間滞空型無人航空機・HAPS関連事業者

これまでの歩み 新しい順

2025-08
海外プログラム
米国:NEDOの海外展開支援プログラム「2025 Silicon Valley Immersion Program」に採択。 出典
2025-08
採択
NEDO「2025 Silicon Valley Immersion Program」 出典
2025-02
海外出展
ドイツ:2025年2月、エッセンで開催されたE-world Energy & Waterに東京パビリオンから出展。 出典
2024-09
海外出展
タイ:バンコクで開催された電池関連イベントに参加し、技術を発表。 出典
2024-08
資金調達
第三者割当増資。金額は非公表。国際興業株式会社 出典
2023-11
資金調達
第三者割当増資。金額は非公表。トヨタ紡織株式会社 出典
2023-10
共同開発
住友ゴム工業株式会社:ORLIBとの共同出願で電極・二次電池に関する特許を出願。 出典
2023-09
海外特許
中国:東京大学を出願人とする電池関連特許が中国でも登録されたと会社が公表。 出典
残りの10件を表示
2023-06
海外特許
米国:東京大学を出願人とする電池関連特許が米国で成立したと会社が公表。 出典
2023-02
助成
防衛装備庁「安全保障技術研究推進制度 令和4年度新規採択研究課題」 出典
2023-02
共同開発
三洋化成工業株式会社:有機正極二次電池の充放電機構と高エネルギー密度化を共同研究。 出典
2023-01
共同開発
株式会社GSIクレオス:CSCNTを用いたシリコン負極電池を共同開発し、ドローン搭載試験を公表。 出典
2022-12
助成
NEDO 新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業 フェーズC 出典
2021-10
助成
NEDO 新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業 フェーズB 出典
2021-10
助成
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業 フェーズB」
2021-10
共同開発
ソフトバンク株式会社:HAPS向け有機正極電池のセル試作・評価を計画。関連する電極特許の共同出願も確認。 出典
2020-10
助成
NEDO NEP B(インフラ検査ドローン用二次電池開発) 出典
2020-09
助成
公益財団法人 三菱UFJ技術育成財団「2020年度 第1回研究開発助成金」 出典

提携先・顧客

共同開発
ソフトバンク株式会社 HAPS向け有機正極電池のセル試作・評価を計画。関連する電極特許の共同出願も確認。 出典
共同開発
株式会社GSIクレオス CSCNTを用いたシリコン負極電池を共同開発し、ドローン搭載試験を公表。 出典
共同開発
三洋化成工業株式会社 有機正極二次電池の充放電機構と高エネルギー密度化を共同研究。 出典
共同開発
日本ケミコン株式会社 有機正極二次電池の高エネルギー密度化に関する採択研究に参加。 出典
共同開発
国立研究開発法人産業技術総合研究所 有機正極二次電池の充放電機構・高エネルギー密度化の共同研究に参加。 出典
共同開発
住友ゴム工業株式会社 ORLIBとの共同出願で電極・二次電池に関する特許を出願。 出典

特許

6 件 出典
会社名・英語名でGoogle Patents等を検索し、関連する出願・特許ファミリー等を6件同定。会社の全保有権利数を示すものではない。
主な分野シリコン負極の加圧電解プレドープ、電極・二次電池の構造と製造方法、有機正極活物質、飛行体用電池
海外出願True
WO2021/187417 A1 / 特許第7699830号「電極活物質、電極及び二次電池」 国立大学法人東京大学 / 日本で特許成立。ORLIBは独占実施許諾を受けたと発表 出典
特願2021-145014 / JP2023038096A「二次電池用電極、二次電池、飛行体、及び二次電池用電極の製造方法」 ORLIB株式会社 / 公開。共同出願 出典
WO2024/142581 A1「電極および二次電池」 ORLIB株式会社 / 国際公開。日本で特許第7776837号として登録 出典
WO2024/262638 A1「二次電池」 ORLIB株式会社 / 国際公開。日本で特許第7792739号として登録 出典
WO2025/022895 A1「二次電池用電極の製造方法、及びそれを用いた二次電池」 ORLIB株式会社 / 国際公開。Google Patents上で後続の国内・海外審査状況を確認できる範囲に限定 出典
特願2024-059257「複合体、二次電池の電極用スラリー、二次電池用電極、二次電池、飛行体等」 ソフトバンク株式会社 / 出願公開 出典

会社の規模

資本金1,300万円 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトorlib.co.jp

大学との関係

ライセンス
東京大学 東京大学の知的財産報告書に、同社が大学保有特許の独占的実施許諾を受けた旨の記載がある。 出典
大学の施設
東京大学 会社設立時の本社所在地として東京大学アントレプレナーラボ(南研究棟)が記載されている。 出典
共同研究
東京大学 会社サイトが、東京大学など外部研究機関との共同開発体制を記載している。 出典

出資者(公開情報で確認できた2社)

トヨタ紡織株式会社国際興業株式会社
事業会社(CVCを含む) 2

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:21件
法人番号:4010001209726
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