異常RNAを増やして、がん細胞に働きかける薬を開発する

がんのRNA制御異常を利用し、RNAの成熟・処理を阻害して異常RNAを蓄積させる低分子抗がん薬の研究開発。

Chordia Therapeutics株式会社 京都大学発 / 神奈川県 藤沢市 / 2017年設立
研究発の技術 創薬 低分子医薬品 抗がん薬 RNA制御ストレス RNAスプライシング CLK阻害
上場 会社公式IRと有価証券報告書で、2024年6月14日の東証グロース市場上場を確認。
実用化の段階
研究実証販売
主力候補rogocekibは米国第1/2相臨床試験の拡大コホート症例登録まで進んでいるが、製品の販売承認・販売実績は確認できない。
4製品
5提携・顧客
3特許
11出資者

しくみ

解こうとしている課題

RNA制御ストレスを標的とするがん治療は十分に確立されておらず、既存治療で効果が限られるがんに対する新たな治療選択肢の開発を目指す。

どう動くか

同社は、RNA制御異常があるがん細胞にさらに異常RNAを蓄積させ、細胞に過剰なストレスを与える創薬概念を掲げる。CTX-712はCLKを阻害してRNAスプライシングを乱し、CTX-439はCDK12阻害により転写を妨げ、CRD-1968099はGCN2阻害を通じて異常tRNAの蓄積を促す。これらの候補薬は臨床・非臨床段階にあり、承認薬ではない。

できるようになること

会社は、RNA制御異常を標的とする薬と患者層別化の研究を通じ、治療薬が十分でないがんに新しい治療選択肢を届けることを目指している。候補薬の有効性・安全性と実際の医療への寄与は、臨床試験と承認審査を経て評価される。

技術の出自:京都大学大学院医学研究科の免疫分子創薬・がん研究領域との産学連携が技術基盤の一つ。会社は武田薬品工業から独立して設立され、複数のパイプラインは武田から導入したと説明している。 出典1 出典2 出典3 出典4 出典5

使われる場面

  • 急性骨髄性白血病(AML)
  • 骨髄異形成症候群(MDS)
  • 固形がん
  • リンパ系血液がん
  • RNA制御異常を伴うがん

優位性の主張

会社の主張
CTX-712は、同社説明でCLKに高選択性を持つ経口投与可能なファーストインクラスの汎CLK阻害薬。非臨床モデルでがん細胞死や抗腫瘍効果を確認したとしている。 出典
会社の主張
同社はRNA制御ストレスを標的とする低分子薬の創薬概念を独自の研究開発の柱として説明している。 出典
第三者の評価
文部科学省は、大学等の研究成果を活用した新事業として同社を日本スタートアップ大賞2024「大学発スタートアップ賞(文部科学大臣賞)」に選定した。 出典

製品・サービス

研究段階
rogocekib(CTX-712、CLK阻害薬)

CLKを阻害してスプライシング異常と異常RNA蓄積を誘導する経口低分子抗がん薬候補。 出典

将来的な対象はがん患者。事業上の想定相手には製薬企業が含まれる。
提供終了
CTX-177(ONO-7018、MALT1阻害薬)

リンパ系血液がんを対象に開発されたMALT1阻害薬。小野薬品が臨床試験を実施したが開発を中止し、契約終了後に権利が同社へ返還された。 出典

将来的な対象はリンパ系血液がん患者。開発・商業化の提携先として製薬企業を想定。
研究段階
CTX-439(CDK12阻害薬)

転写を担うCDK12を阻害し、異常RNAの蓄積を通じた抗腫瘍効果を狙う経口低分子薬候補。 出典

将来的な対象は固形がん患者。提携先候補は製薬企業。
研究段階
CRD-1968099(GCN2阻害薬)

GCN2を阻害し、異常tRNAの蓄積や腫瘍免疫への作用を通じた抗腫瘍効果を狙う経口低分子薬候補。 出典

将来的な対象はがん患者。提携先候補は製薬企業。

これまでの歩み 新しい順

2026-09
助成
AMED助成(rogocekib / CTX-712)。国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 出典
2026-09
規制・認証
rogocekib(CTX-712)、米国第1/2相臨床試験(実施中。2026年9月に初期拡大コホートの症例登録完了を公表。) 出典
2026-08
規制・認証
rogocekib(CTX-712)、再発又は難治性AMLを対象とする日本の希少疾病用医薬品指定(指定。販売承認ではなく、臨床試験・審査が継続中。) 出典
2026-03
共同開発
京都大学:CDK12阻害薬CTX-439の作用機序や適応がん種を探索する共同研究を公表。 出典
2026-02
提携
小野薬品工業株式会社:CTX-177の独占ライセンス先。開発中止後に権利返還と契約終了を公表。 出典
2025-06
助成
日本医療研究開発機構(AMED)「革新的がん医療実用化研究事業の助成金」 出典
2025-06
提携
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED):京都大学等との抗がん薬研究で助成を受けたことを同社が公表。 出典
2025-01
海外
米国:rogocekib(CTX-712)が米国で希少疾患指定を受理。 出典
残りの9件を表示
2024-07
受賞
文部科学省「日本スタートアップ大賞2024 大学発スタートアップ賞(文部科学大臣賞)」 出典
2024-02
受賞
内閣府「第6回日本オープンイノベーション大賞 科学技術政策担当大臣賞(産学官連携によるMALT1阻害薬創出への評価)」 出典
2023-08
受賞
内閣府「第6回日本医療研究開発大賞 スタートアップ賞」 出典
2023-05
実証
富士通株式会社:京都大学とともに、がん新薬のバイオマーカー探索に因果発見AIを用いる実証実験を開始。 出典
2023-02
海外
米国:rogocekib(CTX-712)の第1/2相臨床試験を米国で実施。 出典
2022-05
資金調達
シリーズC。40億円。日本グロースキャピタル投資法人、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社、MEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合、新生キャピタルパートナーズ株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、シオノギファーマ株式会社 出典
2020-12
海外提携
CTX-177の全世界での研究・開発・製造・商業化権を小野薬品工業にライセンス。2025年4月に権利返還。 出典
2019-03
資金調達
シリーズB(第1トランシェ)。30億円。京都大学イノベーションキャピタル株式会社、ジャフコ グループ株式会社、新生キャピタルパートナーズ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社 出典
2017-11
資金調達
シリーズA。12億円。武田薬品工業株式会社、京都大学イノベーションキャピタル株式会社(KYOTO-iCAP)、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社 出典

提携先・顧客

共同開発
京都大学 CDK12阻害薬CTX-439の作用機序や適応がん種を探索する共同研究を公表。 出典
提携
小野薬品工業株式会社 CTX-177の独占ライセンス先。開発中止後に権利返還と契約終了を公表。 出典
提携
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 京都大学等との抗がん薬研究で助成を受けたことを同社が公表。 出典
実証
富士通株式会社 京都大学とともに、がん新薬のバイオマーカー探索に因果発見AIを用いる実証実験を開始。 出典
提携
武田薬品工業株式会社 複数の開発候補について同社がライセンス導入元として説明。 出典

特許

3 件 出典
Google Patentsと会社の公開資料を用い、Chordiaが出願人または共同出願人に含まれる公開特許案件を確認した範囲の件数。全保有・導入特許の網羅件数ではない。
主な分野抗がん薬の治療用途、MALT1阻害薬、CLK阻害薬の併用療法、固形がんバイオマーカー
海外出願True
PCT/JP2023/003154(WO2023149450A1)、MALT1阻害薬を有効成分として含むがん治療剤 小野薬品工業株式会社、Chordia Therapeutics Inc. / WO公開。Google Patents上のWO出願状態はCeased。各国移行後の状態は個別確認が必要。 出典
PCT/JP2023/013361(WO2023190967A1)、固形がん治療のバイオマーカー Chordia Therapeutics Inc.、国立研究開発法人国立がん研究センター、National Cancer Center Korea / WO公開。Google Patents上のWO出願状態はCeased。米国・欧州・日本・韓国・中国・カナダ等の公開記録あり。 出典
PCT/JP2025/000724(WO2025150571A1)、CLK阻害薬を含むがん治療剤 Chordia Therapeutics Inc. / 公開済み、審査中(Google Patents表示はPending)。 出典

会社の規模

従業員20名(2025-08-31時点) 出典
資本金8.76億円(2025-08-31時点) 出典
大学との関係関連ベンチャー
決算期売上高純利益純資産総資産
2025-08-31—-17.86億円24.37億円26.81億円 出典
2024-08-31—-18.27億円41.61億円46.32億円 出典
2023-08-31—2.23億円45.01億円49.09億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

共同研究
京都大学 京都大学の研究成果と武田薬品との共同研究成果を基盤に設立されたと大学が説明。京都大学との産学連携研究に取り組んでいる。 出典
大学の出資
京都大学 京都大学イノベーションキャピタルを無限責任組合員とするファンドが投資契約を締結。 出典
大学との関係
京都大学 京都大学のインキュベーションプログラムによる事業化支援を受けたと大学が公表。 出典

出資者(公開情報で確認できた11社)

事業会社(CVCを含む) 3独立系VC 4銀行・金融機関系 2大学系(大学VC・大学) 2

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:25件
法人番号:1021001063330
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