脂肪由来の細胞から、遺伝子導入なしで血小板様細胞を作る

ヒト皮下脂肪由来の間葉系幹細胞株ASCLから、遺伝子導入をせずに血小板様細胞ASCL-PLCを作製する細胞培養技術。血小板の調製・評価・保存技術も開発する。

株式会社AdipoSeeds 東京都 港区 / 2016年設立
研究発の技術 再生医療 細胞培養 脂肪由来間葉系幹細胞 血小板様細胞 血小板製剤 PRP
実用化の段階
研究実証販売
再生医療等製品候補は治験段階だが、PRP療法は慶應義塾大学病院で同社技術の協力を受けて提供され、会社も導入実績を公表している。
3製品
4提携・顧客
5特許
12出資者

しくみ

解こうとしている課題

献血由来血小板の供給制約や保存期間の短さ、血小板を利用した組織修復治療における製剤品質のばらつきに対応する。

どう動くか

脂肪組織から間葉系細胞を分離し、独自の精製・株化工程で品質の均一なASCLを作製する。ASCLを培養して巨核球を経由し、血小板様細胞へ分化させる。会社と大学は、外来遺伝子の導入を伴わずに作製でき、ASCLを凍結保存して製造に使える点を特徴としている。PRP事業では、血小板機能を維持した調製と、刺激後のサイトカイン放出などによる品質評価を行う。

できるようになること

会社は、脂肪組織由来の細胞から血小板を安定供給し、血小板減少症や難治性潰瘍などの治療選択肢を広げることを目指す。PRPの調製・品質評価を通じて、医療機関が品質情報を治療計画や効果検証に活用することも掲げている。現時点で再生医療等製品は開発中。

技術の出自:慶應義塾大学医学部の血小板・非造血細胞研究。神奈川県立産業技術総合研究所との共同研究成果を含む。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • 難治性皮膚潰瘍の治療
  • 輸血用血小板の開発
  • 腱損傷・腱障害などの組織修復
  • PRP療法の調製・品質評価
  • 血小板減少症への応用

優位性の主張

会社の主張
脂肪由来の間葉系幹細胞から、外来遺伝子の導入なしに血小板様細胞を作製する技術を開発したと説明している。 出典
大学の発表
非造血細胞が血小板へ分化することを発見し、皮下脂肪組織から遺伝子導入なしで安定した血小板の大量培養を可能にしたと大学が発表している。 出典
第三者の評価
慶應義塾大学病院は、同社との技術協力で従来と異なる遠心分離法を用い、従来PRPより血小板回収率が高く、血小板機能を保つPRPを調製すると説明している。比較条件や数値は公表ページに記載なし。 出典

製品・サービス

試験導入
ASCL-PLC(ADS-01)難治性皮膚潰瘍向け製剤

脂肪組織由来の血小板様細胞を潰瘍部に投与する再生医療等製品候補。企業治験がjRCT登録済み。 出典

難治性皮膚潰瘍の患者、治験実施医療機関
研究段階
ASCL-PLC(ADS-02)輸血用血小板候補

輸血用血小板としての医療応用を目指す脂肪組織由来血小板様細胞。人での安全性を検証する臨床研究の準備が公表されている。 出典

輸血医療機関、血小板製剤を必要とする患者
販売中
PRP療法向け調製・評価支援

患者自身の血液から血小板豊富血漿を調製し、血小板機能や成分を評価する技術・受託事業。 出典

PRP療法を提供する医療機関と治療を受ける患者

これまでの歩み 新しい順

2026-09
規制・認証
ADS-01(ASCL-PLC、難治性皮膚潰瘍)企業治験(jRCT2033260542に登録済み。第I/II相、募集前。製造販売承認は未取得。) 出典
2026-07
共同開発
コージンバイオ株式会社:医療機関向けにPRP調製・評価の受託サービスを共同で推進する業務提携。 出典
2026-01
資金調達
第三者割当増資。金額は非公表。シスメックス株式会社、DCIパートナーズ株式会社 出典
2026-01
資本提携
シスメックス株式会社:第三者割当増資の引受先。品質管理・細胞製造面の連携を検討中と公表。 出典
2026-01
規制・認証
ADS-02(輸血用血小板)(人での安全性を確認する臨床研究の準備と再生医療等提供計画の委員会審査完了を会社が公表。製品承認は未確認。) 出典
2025-10
助成
AMED同事業の次ステージ補助金交付決定。国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 出典
2025-08
共同開発
麻布大学:犬の血小板減少性疾患への応用を目指し、犬由来の血小板様細胞の共同研究を開始。 出典
2024-06
助成
AMED 令和6年度「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」採択。国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 出典
残りの7件を表示
2024-06
助成
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(難治性皮膚潰瘍向けASCL-PLC開発)」 出典
2023-09
助成
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(輸血用血小板としてのASCL-PLC開発)」 出典
2022-12
資金調達
第三者割当増資。16億円。DCIパートナーズ株式会社、ニッセイ・キャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、株式会社Gemseki 出典
2022-03
資金調達
第三者割当増資。1.52億円。MSFキャピタルパートナーズ合同会社 出典
2020-10
資金調達
第三者割当増資。4億円。中外製薬株式会社、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ、株式会社ケイエスピー、株式会社ドーガン 出典
2018-01
資金調達
第三者割当増資(日水製薬引受分)。5,000万円。日水製薬株式会社 出典
2018-01
資金調達
第三者割当増資。金額は非公表。東ソー株式会社 出典

提携先・顧客

顧客
慶應義塾大学病院 同社技術の協力を受けたPRP療法を提供。会社はPRPの導入実績として公表。 出典
共同開発
コージンバイオ株式会社 医療機関向けにPRP調製・評価の受託サービスを共同で推進する業務提携。 出典
資本提携
シスメックス株式会社 第三者割当増資の引受先。品質管理・細胞製造面の連携を検討中と公表。 出典
共同開発
麻布大学 犬の血小板減少性疾患への応用を目指し、犬由来の血小板様細胞の共同研究を開始。 出典

特許

5 件 出典
Google PatentsでAdipoSeedsおよび英語表記の出願人名を検索し、関連技術の公開公報を照合して確認できた5特許ファミリー。網羅的な法的調査ではない。
主な分野脂肪組織由来間葉系細胞株の製造、間葉系細胞からの巨核球・血小板製造、c-MPL受容体発現促進、血小板保存、血小板機能評価
海外出願True
JP10113147B2 / US10113147B2 / WO2014208100A1 — 間葉系細胞を用いた巨核球・血小板等の製造方法 AdipoSeeds, Inc.(当初出願人から譲渡された記録あり) / JP・USで登録。WO出願は終了扱い。 出典
JP6714932B2 / US11518982B2 / EP3385372B1 — 脊椎動物の脂肪組織由来間葉系細胞株の製造方法 AdipoSeeds, Inc. / JP・US・EPで登録を確認。EPは一部指定国で年金不払いによる権利失効の記録あり。 出典
JP6660635B2 / US10704024B2 / EP3339428B1 — 細胞表面のc-MPL受容体発現を促進した間葉系細胞の製造方法 AdipoSeeds / JPで登録。米国・欧州の同族出願を確認。 出典
US20250313810A1 / EP4527394A1 — Novel method for preserving platelets AdipoSeeds, Inc. / 米国出願中。欧州出願公開を確認。 出典
WO2026018855A1 — Method for evaluating platelet function AdipoSeeds, Inc. / 国際出願公開。 出典

会社の規模

資本金1.1億円(2026-06時点) 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトadiposeeds.co.jp
決算期売上高純利益純資産総資産
2026-03-31—-5.48億円-1.21億円3.87億円 出典
2025-03-31—-6.57億円2.26億円6.77億円 出典
2024-03-31—-4.78億円8,383万円3.15億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

共同研究
慶應義塾大学 難治性皮膚潰瘍を対象とするASCL-PLC探索的臨床試験について、学校法人慶應義塾と共同研究契約を締結し臨床研究を実施。 出典
大学の出資
慶應義塾大学 第三者割当増資の引受先に、慶應イノベーション・イニシアティブが運営する投資事業有限責任組合が含まれる。 出典
共同研究
麻布大学 犬の脂肪組織由来血小板様細胞の作製を目指し、共同研究契約を締結して研究を開始。 出典

出資者(公開情報で確認できた12社)

事業会社(CVCを含む) 4独立系VC 5銀行・金融機関系 2大学系(大学VC・大学) 1

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:26件
法人番号:1010401125971
内容の誤りを知らせる